
PROFESSIONAL STORIES
最適なアドバイスと保険設計で再生可能エネルギービジネスの伴走者であり続ける
取締役付
小峠 智志
Satoshi Kotoge
1994年豊田通商株式会社入社
2017年豊田通商株式会社より出向
所属部署の役割を教えてください。
再エネ事業の成立に深く影響を及ぼすリスクの定量化およびその保険設計、契約実務面におけるサポート
私が所属するプロジェクト保険部では、主に再生可能エネルギー関連の保険付保業務を担っています。しかし我々の役割は、単純な保険の手配にとどまりません。事業におけるリスクの洗い出しや評価を行い、そのリスクに対してそもそも保険が付保できるのかを見極めることも重要です。
さらには、建設関連の契約書や融資に伴うローン契約など、各種契約におけるリスク関連項目のレビューまで、カバーする領域は多岐にわたります。TIMの名古屋拠点が自動車産業を中心とするのに対し、東京拠点の我々の部門は再生可能エネルギー分野に特化しています。扱う領域は異なりますが、常にお客様に寄り添うスタンスは共通しています。

再生可能エネルギー分野ならではのやりがいは何ですか?
融資と保険は不可分。巨大プロジェクトを支える実感
一般的な企業が保険を手配する主な目的は、事業のロスや業績変動を防ぐ「リスクの平準化」ですが、再エネ事業はビジネスの構造そのものが異なります。事業者は特別目的会社(SPC)を設立し、銀行から数百億円規模の資金を調達して発電所などを建設する「オフバランス」の仕組みを多くのプロジェクトではとっています。再エネ事業は売電収益がある程度見通せるため、銀行にとっても有望な融資案件ですしSDGsの観点においても非常に意義があります。
しかし、万一の自然災害などで事業が頓挫した際、事業者本体に返済義務が及ばない特有の構造を持つことから、確実な保険の裏付けがなければ融資にも踏み切れません。巨大インフラ事業を成立させるには、融資と保険がセットになることが大前提なのです。適切な保険組成が、プロジェクトのファイナンス組成に密接に結びついています。事業者と銀行、双方の間に立って無理がないかリスクを調整し、事業を前進させるための橋渡しをする。自らの仕事が再生可能エネルギーという大切な社会インフラの成立に直結しているという手応えを感じられることが、この領域ならではのやりがいです。
実務で直面する壁や難しさは何ですか?
厳しさを増す引受環境。利害の対立に見い出すブローカーの存在意義
近年、気候変動による大型台風、集中豪雨や豪雪などの自然災害が頻発し、再生可能エネルギー領域の保険組成は毎年のように難易度が上がっています。保険会社もSDGsの観点から再エネ事業の引受を推進したい大義はあるものの、増加する自然災害リスク、それによる保険金支払い増を踏まえると、引受収支のバランスをシビアに見直さざるを得ない状況です。
一方で事業者からすると、どれほど引受環境が厳しくなろうとも、プロジェクトを成立させるためには確実な保険手配が不可欠です。「リスクを抑えたい保険会社」と「プロジェクトを進めたい事業者」。いかに条件を調整し、両者が納得する保険を組成していくか。現場のメンバーが日々苦心しながら、この難しい課題にしっかりと取り組んでくれています。

TIMの強みを教えてください。
グローバルな情報網、リスクエンジニアリング機能の内製化
再生可能エネルギーの保険分野において、当社は「再エネNo.1ブローカー」の地位を築いていると自負しています。国内トップクラスの風力・太陽光発電事業者様とお取引させていただいており、スケールの大きなビジネスのサポートをお任せいただける信頼が、当社の強固な基盤となっています。
この基盤を支える当社の強みが、豊富な取扱経験に基づく多様な「引き出し」です。過去のデータがない新領域のリスクは、国内の保険会社では引受枠が制限されるか、あるいは引き受け自体を断られるケースも珍しくありません。こうした場面で機能するのが、社内の再保険専門チームを通じたグローバルなネットワークです。再エネ先行国の事例を収集し、将来的な保険付保を見据え、プロジェクトの設計段階から必要なアドバイスも時にさせていただいております。
さらに、リスクエンジニアリング機能を内製化している点も大きな特長です。社内の「リスクソリューション部」と連携し、リスクの定量的評価から低減策の提示までを自前で完結できる体制は、国内ブローカーでも極めて稀です。この「グローバルな情報網」と「専門的な技術力」のかけ合わせこそが、他社には真似できない当社の強力な武器となっています。
どのような方がTIMの環境に合うと考えますか?
少数精鋭の環境で大規模案件に挑む。成長の原動力は「知的好奇心」
当社の魅力は、少数精鋭だからこそ、若手のうちから数十億円規模のプロジェクトや数千万円単位の保険料が動くダイナミックな仕事を任される点です。こうしたスケールの大きな仕事に、じっくり腰を据えて丁寧に向き合いたい方には、非常にマッチする環境だと思います。そして、ここで活躍するための条件として第一に挙げたいのが「知的好奇心」です。
実は私自身、名古屋での業務(モビリティ中心)や海外駐在などを経験し、2017年に初めてこの再エネ領域へ飛び込みました。当初は専門家でもなく誇れるような知識も保険経験以外ありませんでしたが、現場で生じた疑問をその場ですぐに解決するサイクルを繰り返すことで、必要な知識や経験を身に付けてきました。また実践的な経験として数々の保険事故にも携わることによりお客様に多くのことを語れるようにもなりました。強い知的好奇心さえあれば自発的に学び、自然と成長していけるというのが私の持論です。
実務面では「英語への抵抗感がないこと」も重要かもしれません。国内案件であっても、海外投資家からの出資や輸入品の設備が珍しくないため、日常的に英文契約書のレビューなどが発生します。英語への苦手意識がなければ、よりスムーズに業務に入っていけるはずです。

仕事において大切にしていることは何ですか?
徹底した現場主義とチーム連携。最前線で共に苦労を分かち合うマネジメント
重視しているのは「チームプレー」です。一人の力で成し遂げられることには限界があります。メンバーの多様な個性を活かし、それぞれの強みや知見を一つに集約してこそ、お客様へ最高のアウトプットを提供できるのです。当社には、こうした考えが浸透しているからこそ、中途入社の方も驚くほど上司と部下の距離が近く、またフラットで風通しの良いカルチャーが根付いているからこそ、自然とこうした考えに至ったのだと思います。
この環境を機能させる土台には、豊田通商から受け継ぐ徹底した「現場主義」があります。私自身が貫いているのは、「メンバーの穴を埋めることがマネージャーの最大の仕事である」というスタンスです。メンバーが難易度の高い案件で行き詰まれば、私自身が現場に入って全力でサポートします。時には、取締役が若手のために直接交渉に動くことも珍しくありません。上から指示を出したり、結果を管理したりするだけでは、現場はついてきませんから。
自立した個が責任を持ちつつも、困難な壁はチーム全体で突破する。マネージャー自身も最前線に立ち、メンバーと同じ苦労を味わいながらともに乗り越えていく姿勢こそが、チームマネジメントの要だと考えています。
転職を考えている方へメッセージをお願いします。
情報という武器で業界の「潤滑油」に。再エネの未来を共に創る
サステナブルな社会に向けた再生可能エネルギー拡大の流れは、今後も変わることはなく、ますます加速していくでしょう。「再エネブローカーのトップランナー」である当社には、若いうちからスケールの大きな案件に挑み、社会貢献を実感できる環境があります。金融・保険業界出身の方はもちろん、ゼネコンなどで現場で建設に関わってきた方の知見も大いに活かせるフィールドです。
事業の主役であるお客様を「開拓者」とするなら、我々ブローカーはお客様のプロジェクトを最後まで支え抜く「伴走者」です。巨大プロジェクトにおいて全てのリスクを保険でカバーしようとすればコストが高騰し、事業自体が頓挫しかねません。だからこそ、保険のみならず適切なリスク分担を導き出す情報が、私たちの最大の武器になります。世界中、また現場から集められた情報でステークホルダー各社の認識のギャップを埋め、全ステークホルダーが「応分かつ正しくリスクを背負う」状態へと調整する。事業者が挑み、銀行が融資し、我々が保険で支える。このサイクルを回し続ける「潤滑油」として機能することこそが、我々の価値です。
現在目指しているのは、「再エネの保険ブローカーといえばTIM」という代名詞的なポジションの確立です。盤石なブランドを築き上げ、向こう数年で事業規模を今の2倍、3倍へと引き上げていけたらと思います。再生可能エネルギーという社会インフラを根底から支え、組織のさらなる飛躍を共にリードしていただける方とお会いできる日を楽しみにしています。

CAREER PATH
これまでのキャリア
1994年
新卒で豊田通商に入社
浜松支店 浜松保険部に配属、代理店マンとしてその後、豊田支店で法人保険・団体保険を担当
2002年
当社配属
ブローカーマンとしてのキャリアをスタート。トヨタグループ主要各社の国内包括保険、Global program controller担当
2008年
Toyota Tsusho Europe保険部門に配属
Dusseldorf支店およびPraha支店保険部門管轄。Global program local operationで全欧エリア担当。アフリカ再保険アレンジなど
2011年
当社へ帰任
豊田通商およびグループ企業のリスクマネジメント業務ならびにキャプティブ再々保険手配担当
2013年
豊田通商保険部保険企画Gに配属
海外現法モニタリング、キャプティブ運営、部門年度計画策定業務に従事
2014年
Toyota Tsusho Insuance Broker Indonesia配属
現法代表としてトヨタグループ企業におけるGlobal programのLocal operationおよび進出日系企業の法人保険Brokingの旗振り
2017年
当社へ帰任
プロジェクト再保険、再生可能エネルギー案件のBrokingにマネジメント職として従事キャプティブマネジメントおよび再々保険アレンジなど

PROFILE
小峠 智志
Satoshi Kotoge
年齢
50代
出身地
東京都
趣味・休日の過ごし方
ゴルフ、釣り、週末プラプラ
一言
言葉にできて経済合理性があれば保険化できるとの信念
RELATED STORIES


